岡山マンション市況物語|第12話 広告に出せば、マンションは売れるのか?
2026.09.14
広告に出せば、マンションは売れるのか?
「SUUMOに掲載すれば、売れますよね?」
岡山市内のマンションを売却することになった売主様から、次のような質問がありました。
「SUUMOなどの不動産情報サイトに掲載すれば、買主は見つかりますよね?」
現在、マンションを探す多くの買主は、まずインターネットで物件を検索します。
そのため、広告掲載は重要な販売活動です。
しかし、広告に出しただけで売れるとは限りません。
同じ価格帯、同じエリアには、多くの競合物件があります。その中で買主の目に留まり、「詳しく知りたい」「実際に見てみたい」と思ってもらう必要があります。
広告の目的は、内覧につなげること
インターネット広告だけで、マンションの購入が決まるわけではありません。
広告の役割は、買主に物件の存在を知ってもらい、内覧への一歩を踏み出してもらうことです。
買主は検索結果に並んだ物件を、短い時間で比較します。
- 価格
- 立地
- 間取り
- 築年数
- 階数・方角
- 駐車場
- 管理費・修繕積立金
- 写真から受ける印象
これらを見て、候補を絞り込みます。
物件に魅力があっても、写真や説明が不十分であれば、内容を知ってもらう前に候補から外れてしまうことがあります。
最初に見られるのは写真
広告の中で、買主の印象を大きく左右するのが写真です。
特に最初に表示される写真は、物件の第一印象になります。
室内が暗く写っている、荷物が多く広さが分からない、同じような写真が続く。このような広告では、物件本来の魅力が伝わりません。
反対に、明るいリビング、窓からの眺望、手入れされた室内、上質なエントランスなどが伝われば、買主の関心は高まります。
マンション広告では、室内だけでなく、次の写真も重要です。
- 外観・エントランス
- 共用部分
- バルコニーからの眺望
- キッチン・浴室・収納
- 駐車場や駐輪場
- 周辺の買い物施設や街並み
ただし、実際より極端に広く、明るく見せることが目的ではありません。
買主が内覧したときに「広告の印象と違う」と感じないよう、魅力を正確に伝えることが大切です。
物件コメントは「暮らし」を伝える
広告には、「駅まで徒歩○分」「○階部分」「南向き」といった情報が並びます。
しかし、それだけでは似た物件との違いが分かりません。
例えば、
「岡山駅徒歩圏内の3LDK」
だけでなく、
「岡山駅へのアクセスに優れ、通勤や出張の多い方にも便利。高層階から市街地を見渡せる3LDKです」
と伝えれば、買主は暮らしをイメージしやすくなります。
大元や北長瀬、問屋町などでは、駐車場、買い物環境、学校への距離なども大切な情報です。
岡山駅周辺や表町では、交通利便性、商業施設、眺望、共用施設などが強みになることがあります。
物件コメントでは、設備を並べるだけでなく、
「どのような方に、どのような暮らしを提供できる部屋なのか」
を具体的に伝える必要があります。
岡山では駐車場情報を曖昧にしない
岡山のマンション探しでは、駐車場の有無が購入判断を左右することがあります。
「敷地内駐車場あり」と記載されていても、現在空きがあるとは限りません。
買主が知りたいのは、
- 現在空きがあるのか
- 住戸に駐車区画が引き継がれるのか
- 車両のサイズ制限があるのか
- 周辺に月極駐車場があるのか
という具体的な情報です。
敷地内駐車場がない場合でも、周辺の月極駐車場を調査して案内すれば、検討できる買主が増える可能性があります。
弱い条件を隠すのではなく、代わりの選択肢まで提示することが販売活動です。
掲載後の反応を確認する
広告は、一度掲載したら終わりではありません。
販売開始後は、買主の反応を確認します。
- 広告は見られているか
- 資料請求や問い合わせがあるか
- 内覧につながっているか
- どの写真がよく見られているか
- 買主は何を不安に感じているか
広告が見られていない場合は、メイン写真や見出し、価格帯を見直す必要があります。
閲覧されているのに問い合わせがなければ、価格と条件のバランスに原因があるかもしれません。
問い合わせはあるのに内覧へ進まなければ、駐車場、入居時期、管理費などの条件が障害になっている可能性があります。
広告は掲載することよりも、反応を分析して改善することが重要です。
写真を変えて動き始めたマンション
岡山市内のあるマンションは、販売開始から一か月が経過しても、問い合わせがほとんどありませんでした。
価格は周辺相場から大きく外れていません。
しかし、広告を確認すると、最初に表示されるのは暗く写ったリビングで、バルコニーからの眺望や共用部分の写真もありませんでした。
そこで、天候のよい日に写真を撮り直し、明るいリビングと眺望をメイン写真に変更しました。
さらに、広告コメントも設備の説明だけではなく、周辺環境や実際の暮らしが伝わる内容へ見直しました。
その後、広告の閲覧数が増え、内覧へつながりました。
物件そのものが変わったわけではありません。
伝え方を変えたことで、それまで届いていなかった買主に、部屋の魅力が伝わるようになったのです。
売れる広告は、物件の価値を正しく届ける
インターネット広告へ掲載することは、販売活動のスタートです。
大切なのは、
- 買主の目に留まる写真を掲載する
- 物件の特徴を正確に伝える
- 岡山で重視される駐車場情報を明確にする
- その部屋での暮らしを想像できるコメントを作る
- 掲載後の反応を確認して改善する
ということです。
広告の掲載先を増やすだけでは、物件の魅力は高まりません。
「どこに掲載するか」以上に、「誰に、何を、どう伝えるか」
が重要です。
マンションを売るための広告とは、単なる物件情報の一覧ではありません。
売主様が大切にしてきた住まいの価値を、次の買主へ届けるための入り口なのです。
次回予告
第13話
「内覧はあるのに、なぜ申込みが入らないのか?」
見学者は来るのに購入へ進まない。その原因は価格なのか、室内の印象なのか。内覧後の反応から見直すべきポイントを考えます。


