売却の基礎知識

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不動産売却の基礎知識

岡山市の不動産会社「ウェーブハウス」は、岡山市に特化した不動産業者として、創業約30年の歴史を誇ります。こちらでは、ウェーブハウス代表取締役の市川周治が、不動産売却に関する基礎知識をお伝えいたします。

敷居の高いイメージのある不動産売却ですが、いくつかのポイントさえ押さえれば、実はそれほど難しいことではありません。

状況や優先順位を把握しないまま不動産会社へ丸投げするのは、不動産売却失敗のもと。不動産売却についてほんの少しの知識をお持ちいただくだけで、理想的な売却に一歩近づきます。

初めて不動産を売却される方へ①

初めて不動産を売却される方へ①

こんにちは、サイト運営責任者の市川周治と申します。

私は岡山市北区辰巳で「株式会社ウェーブハウス」を経営しており、年間240組以上のお客様の不動産売買をお手伝いさせていただいております。

不動産業界はまだまだ閉鎖的で、お客様へ情報が開示されないことも少なくありません。あなたは不動産売却にあたって、このような考えをお持ちではないでしょうか?

  • 一番高く査定してくれる業者に依頼すればいい
  • 大手の不動産会社に依頼すれば高く売れる
  • たくさんの業者へ一度に依頼したほうが早く売れる

これらの考えが間違いであるとは言い切れませんが、すべてを鵜呑みにすることは大変危険です。不動産売却の知識はとても専門的で、一般的には馴染みの薄い内容も数多くあります。不動産売却を成功へ導くためには、まずは正しい知識を身につけることが大切なのです。

不動産売却で重視すべきポイントとは?

不動産売却で重視すべきポイントは、お客様の置かれている状況によって異なります。
まずは、あなたの不動産売却が「計画的な売却」なのか「突発的な売却」なのか確認しましょう。

計画的な売却
  • 買い替え
  • 住み替え
  • 処分 など
突発的な売却
  • 債務返済
  • 相続
  • 離婚 など

不動産売却の目的が「買い替え」や「住み替え」など計画的なものであるなら、多少時間がかかってでも“売値”を優先するのも良いかもしれません。反対に、「債務返済」や「相続」など突発的な売却ならば、出来るだけ“短期間”で売却したいと考える方が多いのではないでしょうか?

時間と金額 ━━ どちらを優先すべきか決められない! という方も、ご安心ください。こちらでは具体的な売却方法や、それぞれのメリット・デメリットを詳しくご紹介いたします。このページを読み進めていただくうちに、ご要望をスッキリ整理出来るはずです。

仲介売却と不動産買取の違い

不動産の売却方法は、「仲介売却」と「不動産買取」の2種類です。

仲介売却

仲介買取とは、不動産会社が間に入り、売主様と買主様を仲介する売却方法のことです。折込チラシや不動産情報サイトなどを駆使した広告活動を行い、売主様に代わって契約をとりまとめます。売却価格は売主様が自由に設定出来るため、ご希望に近い価格・条件での売却を実現できます。

仲介売却のメリット
  • 市場価格で売却出来る
  • 希望価格で売却出来る可能性が高まる
仲介売却のデメリット
  • 売却までに時間がかかる場合がある
  • 不動産会社の力量によっては、購入者を見つけるまでに長い期間を要する
  • 購入者:希望者を探す
  • 広告営業:あり
  • 手数料:あり
  • 時間:見つかり次第(30日~90日程度)

【例:1000万円で売却した場合の目安】
仲介手数料:売却金額の3%+6万円+消費税

  • 仲介手数料(1000万円×3%+6万円)36万円
  • 消費税(36万×5%+6万円)1.8万円

=37.8万円が手数料となります。

不動産買取

不動産買取とは、不動産会社が直接買い手となる売却方法です。購入希望者を探す手間が省けるため、比較的短期間で売ることができます。

ただし、売却価格は相場の60~80%程度となります。なぜなら、「物件を仕入れ、付加価値を付けて売る」というのが不動産買取の仕組みだからです。不動産会社は買い取った物件を転売するために、適宜リフォームなどを施さなければなりません。こうした諸経費を考慮に入れる必要があるため、一般的な相場と比べ低い金額が提示されます。

不動産買取のメリット
  • すぐに現金化出来る
  • お客様の手間がかからない
  • 近隣住民に知られる心配がない
  • 契約不適合責任(外見ではわからない欠陥があった場合に、売主が負う責任のこと)を負う必要がない
不動産買取のデメリット
  • 売却金額が低くなる(市場価格の60~80%程度)
  • 購入者:不動産会社
  • 広告営業:不要
  • 手数料:不要
  • 時間:即時(7~45日程度)

【例:1000万円で売却した場合の目安】
買取相場:1000万円×60~80%=600万~800万円

仲介売却と不動産買取、どちらを選ぶべき?

仲介売却と不動産買取、どちらを選ぶべき?

仲介売却は、「時間の制限がそれほどない」「出来るだけ高く売りたい」という方に向いています。

一方、不動産買取は「多少安くなっても、出来るだけ早く売りたい」という方におすすめの売却方法です。

時間と金額、どちらを優先すべきかによって、最適な売却方法を選択しましょう。

初めて不動産を売却される方へ②

不動産を売却するにあたり、一番の気がかりは売却価格ではないでしょうか。
実際、当社にも「いくらで売れば良いかわからない」とお悩みのお客様が数多くいらっしゃいます。

ここからは不動産売却価格の基準をお話するとともに、失敗を回避する方法を解説します。

不動産の価値はどこで決まる?

不動産の価値はどこで決まる?

不動産の価格は、市場相場と照らし合わせて決定されます。不動産の市場相場は、建物や周辺環境、景気などさまざまな要因から成り立っているため、購入時の金額が基準になるわけではありません。

つまり、
【不動産の売却価格は決められた基準があるわけではなく、売主様と買主様のバランスによって決まる】
のです。

マンションと一戸建てでは条件が異なりますが、基本的な考え方は同じです。

岡山市の話で言えば、桃太郎通り周辺などの中心部や、近年人気の問屋町などは比較的高い価格となっています。

公的な土地価格はあてにならない!?

国や自治体は、公示地価や都道府県基準地価格などを発表しています。こうした公的な土地価格もひとつに基準にはなりますが、実際の取引ではあまりその価格に沿ったものにはなりません。なぜなら、公的な価格にはロケーションや日当たり、建物そのものの外観、内装、修復歴などは考慮されていないからです。

では、どのように価格を割り出せばいいのでしょうか?

もっとも簡単な方法は、周辺地域の販売事例を参考にすることです。また、おおよその相場はインターネットでも把握できます。買い手の立場から、近い条件の売出し物件を検索してみるのもよいでしょう。

近年は気軽におおよその金額をつかめる「ネット簡易査定」も人気ですが、実はこのサービスは独自のデータベースを構築しなければ提供できません。不動産売却王 岡山は地域の成約情報をまとめたデータベースを構築し、「クイック査定」というサービスをご提供しております。お手持ちの不動産の価値を知りたい方は、ぜひご利用ください。

売出し価格を決める前に知りたいこと

不動産を売却するためには、まず不動産会社に査定を依頼する必要があります。実は、不動産の査定方法には以下の2種類があり、査定金額が大きく異なる場合もあるのです。

簡易査定(机上査定・ネット査定)

簡易査定(机上査定・ネット査定)

インターネットやお電話から不動産の情報をいただき、過去のデータを参照して査定価格を算出します。店舗までお越しいただく必要がなく、回答にも手間がかからないのがメリットです。ただし、建物の状態などを考慮していないため、実際の売り出し価格とは差が生じる場合もあります。売却を検討段階のお客様など、「とりあえず相場が知りたい」という方におすすめです。

実査定(詳細査定・訪問査定)

実査定(詳細査定・訪問査定)

査定員が現地までお伺いし、建物の内装、外装の状態や設備などを調査して査定価格を算出します。不動産の詳細情報を考慮した上で査定出来るため、より具体的な売却金額を把握できます。また、査定員が直接訪問するため、売却の流れや方法など、わからないことがあればすぐさまご相談いただけます。

査定額で業者を決めるのは、失敗のもと

不動産の査定額は業者によっても異なりますが、査定価格はあくまでも目安。

担当者の希望的観測が含まれていたり、会社自体が地域に精通していなかったりする場合もあるため、「一番高い金額を提示してきた業者と契約する」というのは、失敗のもとです。

「どこよりも高額売却」と声高々に謳う業者には、くれぐれも注意しましょう! 相場とかけ離れた金額で売りに出しても、買い手が見つからずに時間だけが過ぎたり、最終的に値下げを繰り返したりすることになりかねません。

お客様を喜ばせるために高額査定を提示する業者よりも、データに基づいた適正価格を伝えてくれる業者を選びましょう。

初めて不動産を売却される方へ③

初めて不動産を売却される方へ③

「査定額は業者によって変わるというのはわかったけれど、一体どこに依頼すればいいの?」

と思われた方も多いのではないでしょうか。

ここからは、信頼出来る不動産業者の選び方をご紹介します。

世の中にはさまざまな不動産会社がありますが、実はそれぞれ得意分野が異なります。不動産会社を分類すると、おおむね以下の4種類に分けられます。

分譲販売
  • マンションデベロッパー(主に住居用)
  • マンションデベロッパー(投資用マンション)
  • 開発業者(大規模な土地区画分譲や一戸建て分譲)
  • 建売業者(小規模開発)など
買取&再販
  • 新築売れ残り物件の買取再販
  • 中古物件の買取再販(リフォームやリノベーション後に販売)
  • 中古物件、土地の買取再販(現状販売)
  • 競売物件の買取再販など
仲介
  • 売買物件の仲介
  • 賃貸物件の仲介
  • 投資用物件の仲介
  • 店舗、事務所、倉庫などの事業用物件の仲介など
専門系、その他
  • 企画開発業務
  • 不動産特定共同事業、不動産投資ファンド
  • オフィスビル、テナントビル、商業施設の運営
  • 資産有効活用業務
  • 不動産競売、任意売却専門
  • 建築業者の兼業など

不動産を売却したい方が依頼すべきなのは、売買物件の仲介業者です。
さらに土地、一戸建て、中古マンションなど、それぞれ得意としている分野が異なります。

売買物件の仲介業者のタイプ
1
  • 土地や戸建てを中心に取り扱う
  • 中古マンションを中心に取り扱う
  • 投資用物件を中心に取り扱う
  • 業販(買取業者へ物件を持ち込むこと)を中心に取り扱う
  • 新築マンションなどの販売業務をデベロッパーから請け負う(代理業者)
2
  • 居住用物件に強い業者
  • 事業用物件に強い業者
  • 投資用物件に強い業者
3
  • 売却の依頼を受けるのが得意な業者(物上げ業者、元付業者)
  • 購入希望者を見つけるのが得意な業者(客付業者)

「不動産業者によって、主な業務や得意なことが異なる」ということを前提に、自分にとって最適な会社を選びましょう。

もちろん、マンション専門業者が土地や一戸建ての売買を扱っても、法律上の問題はありません。専門的な業者に依頼せずとも、結果的に売却が成功するケースもあると思います。

しかし、仮に売却まで導けたとしても、市場価格よりも低い価格となってしまうおそれも十分考えられます。

対象となる不動産に不慣れな業者を選んでしまうと……
  • 敷地境界の問題
  • 地価の問題
  • 擁壁(ようへき)や法面(のりめん)の問題
  • 道路幅の問題(役所の台帳との相違など)
  • 埋設管の問題(配管位置や素材など)
  • 土地の権利関係の問題(隣地や私道など)
  • 建物自体の問題
  • 隣地とのトラブル

上記のようなトラブルや問題を引き起こしてしまうリスクもあります。不動産は非常にデリケートなものなので、こうした問題はつきものです。

また、「引き渡しが終わってから買主に契約を解除される」「売主に対して損害賠償請求や訴訟を起こされる」など、業者が責任をもたないケースも存在します。

マンション、土地、一戸建てを売却するなら、最低でも売買を中心に取り扱っている仲介業者を選ぶのがおすすめです。また、その際、不動産業者の実績や、担当者の経験・知識もあわせてチェックしましょう。

大手と中小、どちらを選ぶべき?

大手と中小、どちらを選ぶべき?

「大手業者と中小業者、どちらを選ぶべき?」というご質問を受けることがございます。結論から申し上げると、不動産売却の成否に関して、業者の規模はあまり関係がありません。

不動産の流通システム「レインズ」が整備されている昨今、業者間の格差はほぼなくなりました。
不動産売却には

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

この3種類がありますが、上2つに関しては「レインズ」への登録義務があります。一般媒介契約に登録義務はないものの、実際のところ利用している業者が大半です。
このように大手業者と中小業者にはほとんど差はありませんが、それぞれ以下のようなメリット・デメリットが存在します。

大手業者 中小業者
メリット
  • 信頼性が高い
  • 一定以上のサービスを期待出来る
  • 地域密着
  • 親身で迅速な対応
デメリット
  • 特殊なケースには対応しづらい
  • 案件が多いため、個別に力を入れてもらえない
  • ネット広告などの販売力が弱い
  • 安心感がない
総評

大手業者の最大のメリットは、大手ならではの安心感です。

社員教育が行き届いているため、担当者のアタリ・ハズレが少なく、常に一定以上のサービスを受けられます。

ただし、経験の浅い新人スタッフが担当する場合もあるため、必ずしもこの限りではありません。

また、特殊なケースにはあまり力を入れてもらえない場合もあります。

町の不動産屋さんなど、いわゆる中小業者は独自のネットワークや人脈を持っていることが多く、地域密着企業ならではのメリットを享受できます。

また、中小業者は地元での評判が第一のため、大手と比べて親身になって相談にのってくれる傾向があります。

その反面、中小業者は販売ネットワークが狭く、地元に特化している傾向があります。

社長さんがひとりで切り盛りしているところも少なくないので、不安を感じる方も少なくないでしょう。

中小業者を選ぶ場合は、「情熱」や「誠実さ」など、担当者の人柄を重視するのもひとつの手です。

本当に良い不動産業者とは?

不動産業者を選ぶ際は、以下の6つのポイントをチェックしましょう。

①販売に熱心に取り組んでくれるか?

①販売に熱心に取り組んでくれるか?

折込チラシやホームページ、オープンハウスやオープンルームなど、購入希望の方へ対する営業が熱心な業者を選びましょう。会社の規模よりも、こうした熱意がなによりも重要です。

②地域特有の問題や情報に詳しいか?

②地域特有の問題や情報に詳しいか?

たとえば東京の業者が岡山市の物件を扱っても、地域事情に精通していないため売れ残るおそれが大。地域の売買データベースを構築している業者や、地域の販売実績が豊富な業者を選びましょう。

③担当者のスキルが高く、熱心に対応してくれるか?

③担当者のスキルが高く、熱心に対応してくれるか?

熱心かつ誠実な担当者であれば、あなたの希望を精一杯反映した売却を実現してくれるはず。お手持ちの不動産に対して真摯に対応してくれるか? 経験豊富か? といったポイントを重視しましょう。

④メールでの対応が良いか?

④メールでの対応が良いか?

購入希望者様と業者の連絡手段は、メールが主です。売主様に対するメール対応がよくない業者は、購入希望者様にも粗雑な対応をしている危険性が考えられます。また、同じように、ホームページの更新頻度が遅いサイトや、ユーザビリティを意識していないサイトには購入者が集まりません。メールやインターネットをきちんと使いこなし、購入者にしっかりアプローチできている業者を選びましょう。

⑤営業姿勢や広告戦略が優れているか?

⑤営業姿勢や広告戦略が優れているか?

営業力が高い業者は、多くのお客様を抱えているものです。そうした不動産会社はより多くのお客様に物件を告知出来るため、適正価格での早期売却につながりやすくなります。

⑥査定額や仲介手数料が適正か?

⑥査定額や仲介手数料が適正か?

高額査定を掲げている業者や、仲介手数料の割引をプッシュしている業者には注意が必要です。どれだけ査定額が高額でもその価格で売れるとは限りませんし、仲介手数料が安くても売却が低ければ意味がありません。査定額や仲介手数料ではなく、「より高く、素早く売却するために、どれだけ心を尽くした対応をしてくれるか」という視点を持たれることが大切です。