【岡山市編】寄与分の主張が認められ、納得のいく相続が実現できた事例

岡山市において、「寄与分の主張が認められ、納得のいく相続が実現」するまでを弊社が担当した事例を基に、関係者や物件が特定できないように、複数の事実を改変・翻案してまとめた「想定事例」として3つご紹介します。

岡山市にお住まいのU様が、
「介護による寄与分が認められ、相続割合が調整された事例」

岡山市にお住まいのU様が、「介護による寄与分が認められ、相続割合が調整された事例」

お客様の相談内容

●売却物件 概要
所在地 岡山市 種別 一戸建て
建物面積 133.07m² 土地面積 155.68m²
築年数 45年 査定価格 1,000万円
間取り 4LDK
●相談にいらしたお客様のプロフィール

お客様は岡山市にお住まいの50代U様です。
お父様がお亡くなりになり、ご実家と金融資産を相続することになりました。

お父様の介護はU様が長年一人で担っており、食事や入浴の補助、病院の付き添いなど、日常的な世話を行ってこられました。
相続が発生したとたん、長らく音信不通だったお姉様が突然現れ、「財産は均等に分けましょう」と提案してきたことに、強い違和感と不満を抱かれました。

U様は「自分の介護の貢献がまったく考慮されていない」と感じ、お姉様にご自身の思いを伝えようと思っています。
そのためにまずは遺産の全体像を把握するため、ご実家の不動産価値を知ろうと不動産会社に査定を依頼されました。

解決したいトラブル・課題

課題
自分が長年介護してきたのに、関与のなかった姉と均等に相続するのは納得がいかない。

不動産会社の探し方・選び方

U様は近くにある不動産会社をネットで検索しました。
無料で査定を行っているところを中心に探し、その中で、

・LINEからでも問い合わせ可能で気軽に相談できそう
・相続トラブルにも知見がありそう

と感じたウェーブハウスに相談することにしました。

U様の「トラブル・課題」の解決方法

U様の話を詳しく聞いた結果、「長年お父さんの介護を行ってきたので、まったく手伝ってくれなかった姉と均等に相続するのは納得がいかない」とおっしゃっていました。
そのため、弊社では「療養看護型の寄与分」を紹介しました。

1.「療養看護型の寄与分」

「療養看護型の寄与分」とは、法的に認められた制度の一つで、相続人が被相続人(亡くなった方)に対して、特別に無償で介護・看護を行い、結果として費用の支出軽減に貢献したと認められる場合、通常より多く相続できる仕組みです。

寄与分を巡って相続人同士で合意が得られない場合には、家庭裁判所に寄与分の申立てを行うことができます。

療養看護型の寄与分が認められる主な条件は以下の通りです。

【療養看護型の寄与分が認められる主な条件】

① 介護・看護の負担が非常に大きかったこと
② 無償で行っていたこと
③ 継続的に行われていたこと
④ 費用の支出軽減に貢献していること

また、寄与分を主張するには、診断書や介護日誌といった被相続人の健康状態や介護・看護にどれくらいの時間をあてたかを示す証拠が重要です。

2. 「結果」

弊社では、U様の介護内容や期間、頻度について丁寧にヒアリングを行いました。
そのうえで、「療養看護型の寄与分として主張するのに十分な要素がそろっている」と判断しましたので、証拠として有効な資料の例も紹介し、今後の話し合いに活用できるようアドバイスしました。

U様は、不動産の査定書と寄与分に関する具体的な説明をもとに、お姉様と再度話し合いの場を持ちました。
当初は反発もありましたが、U様のこれまでの介護の実績と資料をもとに丁寧に説明したことで、最終的にはお姉様も一定の理解を示され、相続割合を調整する形で合意に至りました。

「感情だけでなく、きちんと仕組みに基づいて話せたことがよかった」と、U様にも大変ご満足いただきました。

岡山市にお住まいのA様が
「実家の建て替え資金を援助した実績が認められ、相続割合を調整できた事例」

岡山市にお住まいのA様が「実家の建て替え資金を援助した実績が認められ、相続割合を調整できた事例」

お客様の相談内容

●売却物件 概要
所在地 岡山市中区 種別 一戸建て
建物面積 154.08m² 土地面積 147.24m²
築年数 28年 査定価格 1,600万円
間取り 3LDK その他
●相談にいらしたお客様のプロフィール

お客様は岡山市にお住まいの60代のA様です。
お母様がお亡くなりになり、ご実家と金融資産を弟様と一緒に相続することになりました。

ご実家は、A様が過去に資金援助をして建て替えを行っています。
そのため、A様としては「資金援助を考慮して、相続分を多くしてほしい」と考えていたのですが、弟様は「兄弟で平等に分けるべきだ」と主張し、話し合いは行き詰まっていました。

そこでまずは、ご実家の価値を客観的に把握し、適切な相続分を整理するため、不動産会社に査定を依頼することにしました。

解決したいトラブル・課題

課題
弟と同じ金額を相続することに納得がいかない。

不動産会社の探し方・選び方

A様はネットで市内の不動産会社を検索し、いくつかの会社のホームページを比較した結果、

・相続に関する悩みにも対応してくれそう
・士業とも連携があり、より専門的なアドバイスをしてくれそう

だと感じたウェーブハウスに査定依頼することにしました。

A様の「トラブル・課題」の解決方法

A様の事情を詳しく聞いたところ、「実家の建て替え資金を援助した事実がある以上、自分が多めに相続するべきだ」とのお考えでした。
そのため弊社では「金銭等出資型の寄与分」について説明を行いました。

1. 金銭等出資型の寄与分

金銭等出資型の寄与分とは、相続人が自身の資金を無償で提供し、被相続人の財産形成や維持に特別な貢献をした場合に、通常の相続分より多く相続できる制度です。

具体例としては、A様のケースのように、不動産に関する資金を援助した場合や借金を肩代わりしたときなどが挙げられます。

金銭等出資型の寄与分が認められる主な条件は以下の通りです。

【金銭等出資型の寄与分が認められる主な条件】

① 相続人が自己の財産を使っていること
② 無償で行っていたこと
③ 親子関係の扶養義務を超える特別な貢献であること
④ 財産が増加・維持できていること

また、寄与分を主張する際には、証拠として銀行の振込記録や領収書、資金援助を行った際のメールのやり取りなどを保存しておくと、寄与の内容や金額が明確になり、認められやすくなります。

2. 「結果」

A様は、弟様との関係をこれ以上悪化させたくないと思い、寄与分の申立は一旦見送り、再度協議を行うことにしました。

弊社からのアドバイスをもとに、証拠書類をそろえて弟様との協議を行い、「金銭的な出資があったこと」を丁寧に説明され、最終的には、弟様も資金援助の内容を理解し、話し合いの中でA様にやや多めの相続割合を認められるという形で合意に至りました。

「出資した実績をきちんと評価してもらえたことが本当にうれしい」と、A様には非常にご満足いただけました。

岡山市にお住まいのD様が、
「姉妹間の相続で寄与分を主張し、公平な分配に合意した事例」

岡山市にお住まいのD様が、「姉妹間の相続で寄与分を主張し、公平な分配に合意した事例」

お客様の相談内容

●売却物件 概要
所在地 岡山市 種別 一戸建て
建物面積 225.66m² 土地面積 150.24m²
築年数 52年 査定価格 900万円
間取り 5LDK その他
●相談にいらしたお客様のプロフィール

お客様は岡山市にお住まいの50代D様です。
お父様がお亡くなりになり、ご実家と金融資産をお姉様と一緒に相続することになりました。

お父様は生前、町工場を営んでおり、D様は長年その工場で経理や伝票整理、帳簿作成などの事務作業を手伝ってこられました。
報酬などは受け取っておらず、家族として当然のように支えてきたため、D様としては「自分は相続分を多く受け取るべきだ」とのお考えでした。
しかし、お姉様は「姉妹なのだから財産は平等に分けるのが当然」と主張し、話し合いは平行線となりました。
まずはご実家の価値を把握し、今後の協議に備えるため、不動産会社に査定を依頼することにしました。

解決したいトラブル・課題

課題
家業を無償で長年支えてきたので姉よりも多めに相続したい。

不動産会社の探し方・選び方

D様は近くの不動産会社にいくつか問い合わせ、その中で、

・相続についてもアドバイス可能だった
・丁寧にヒアリングしてくれた

上記2点で好感を持てたウェーブハウスに査定を依頼することにしました。

D様の「トラブル・課題」の解決方法

弊社でD様の事情をヒアリングした際に、「無償で家業を手伝っていたので、少し多めに相続したい」と話していらっしゃいました。
そのため、弊社は「家業従事型の寄与分」を紹介いたしました。

1.「家業従事型の寄与分」

家業従事型の寄与分とは、相続人が被相続人の営む事業(たとえば農業、商店、自営業など)に対して、無償または非常に低い報酬で長期間関わり、その結果として財産の維持や増加に特別な貢献をした場合に、相続分が加算される制度です。

家業従事型の寄与分が認められる主な条件は以下の通りです。

【家業従事型の寄与分が認められる主な条件】

① 相続人が被相続人の家業に従事していたこと
② 無償または著しく低い報酬であったこと
③ 長期的であったこと
④ 財産の形成・維持・増加に貢献していたこと

寄与分を主張する際には、実際に家業に従事していたことや報酬が十分でなかったことを示す証拠が重要です。

例えば、勤怠記録(タイムカード)や給与明細、確定申告書などを保管しておくと、寄与分を認めてもらいやすくなります。

2. 「結果」

D様は、弊社から受けた査定と寄与分の制度説明をもとに、お姉様と再度に話し合いを行いました。

具体的な支援内容や証拠資料をもとに説明したことで、お姉様もD様の貢献を認め、両者の話し合いのもと、分配割合にD様の貢献分が加味される形で合意に至りました。
「自分のしてきたことがきちんと評価されて本当によかった」と、D様は安心された様子でした。

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